家族の中に介護を必要とする者が出た場合、介護は絶対に家族がしなければならないと思い込んではいないだろうか。
確かに在宅介護は家族の役目だと言えるが、決して家族だけが担う役割ではない。
それに在宅介護は家族に強いる負担が大きくなりがちだ。その負担を軽減するためにも、介護サービスの利用は一考の余地がある。世の中には様々な介護サービスがあるため、在宅介護という問題に直面した家族の助けになり得るだろう。
たとえば訪問介護は、介護福祉士や訪問介護員が自宅まで来てくれるサービスだ。食事や入浴の介助といった身体介護や洗濯や掃除などの生活支援などを頼むことができる。
自宅での入浴が難しいなら訪問入浴介護という、移動入浴車を手配してくれるサービスを利用するのも選択肢の一つだ。
他にも訪問看護や訪問リハビリテーションなど、状況に応じて最適なサービスを利用することができる。また、こちらから施設へ出向くデイサービスなどもあるので、高齢者と相談して利用を決めるといいだろう。
ただ、このような介護サービスを利用する際は、費用面で不安を感じるかもしれない。しかし介護保険を利用すれば、その費用を一部給付してもらうことができる。
介護保険は市区町村で手続きをして要介護、または要支援の認定を受ければ介護被保険者証が交付され、利用が可能になる。65歳以上の方は介護保険被保険者証が交付されるが、介護サービスを利用する際は改めて市区町村で手続きをして要介護、または要支援の認定を受けなければならないことは覚えておきたい。